昨日、日本の家族から荷物が届いた。
こうして10年以上定期的に日用品や書籍を送ってくれる。
母が年始から切り取っておいた新聞の記事も丁寧にたたまれて入っている。
几帳面な母親らしい、と何だか胸が熱くなる。
多くは朝日新聞の「声」や「オピニオン」などの切り取りだ。
束になった切り取りの一番上は、「面倒だから、しよう」の著者、
渡辺和子の言葉が記載されている切り取りだった。
私に読んで欲しいという母の願いにすぐに気づいた。
母も言葉に支えられて生きている一人なのだ。
さっき母に電話で、「届いたよ。ありがとうね。」と言うと、
「3月10日までのも切り取ってあるよ。オモニ(お母さん)もこうして役に立てて嬉しいわ。」
またまた胸が熱くなる。
妹にもLINEでお礼を言う。
私のわがままを聞いて、ネットで極力買わず、書店で本を買い、いつも郵便局まで荷物を持って発送してくれる妹にも感謝の気持ちでいっぱい。
こうして私が異国で淋しい思いをせずやってこられたのも、
家族の思いやりや労わりがあったからではないかと改めて思った。
それから、自分で注文したにせよ、お土産でもらうにせよ、
配達の荷物を受け取るのは毎回わくわくするものだ。
ふと考えると、私は送る側の仕事をしているわけで、
ある意味、ちょっとした幸せを届けているのはないかと少し誇らしい気分になった。